神戸ではたらく中年エンジニアのブログ

震災後に神戸で働きだしたジジイです。DBシステム、プログラムに機械装置、なんでも作ります。

「蒲生邸事件」宮部みゆき

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前回、ワープロの使い方を覚えた作者が、今度もがんばって使って書いた作品です。しかも本格SFに挑戦だ!今度はきっと、用語登録とか、その辺のテクニックも使えるようになったのでしょう。長い長い。文庫で680ページもの、駄文。


内容は、タイムスリップして、なんかいろいろ事件がおこるんです、おわり。


こんな作品が、アマゾンのレビューなんかで「最高!」とか「感動!」とか言われてるんですよね。これはだめだなんて言う人なんか、ひとりもいない。自分がずれているのか、不安になってきます。中途半端な人物の設定、状況の描写、なにをとっても「いいね」なんて要素ないと思うんだけどなあ。
僕にとってショックだったのは、この作品が「日本SF大賞」をとっていることです。この賞は、けっこう硬派で、なまじっかな作品ではとれないと思っていました。過去の受賞作は、大友克洋の「童夢」や、夢枕獏の「上弦の月を食べる獅子」など、力作というか、その作者の限界に挑戦したような作品ばかりです。ただ「奇想天外」なだけの、奇をてらった作品では、受賞できないのです、と思っていました。
だからこの作品も、きっと「宮部みゆきのおもしろいほう」だと思って、けっこう楽しみにとっておいたのです。うーん、しばらく彼女の作品は、いいや。
というより、「理由」と同じで、出版社のほうが「うちの会社の賞、あげるからもらってください!そうすれば売れるから!」みたいなノリなんでしょうね。それにしても日本SF大賞、残念です。